暖房が温かくならない?

昔のドイツと比べれば、温暖化(?)でかなり暖かくなったとはいえ、それでも寒いドイツの冬。

 

もし暖房が暖かくならないと大変つらい思いをします。暖房のメンテは大家さん側のお仕事なのでちょっとやっかいでもあります。

 

暖房が温かくならない時の理由はいろいろありますが、原因を突き止めるのにはまず何で温めているか、つまり燃料が何であるかはお分かりになるでしょうか?

 

ドイツの暖房燃料は、ガス、オイル、電気などがありますが、例えば左の写真のようなタイプの場合、長い間メモリをゼロにしておくと、暖かくなるまでかなりの時間がかかるタイプがあります。

 

このタイプの場合、冬の間に長く留守をする時でも2(夜間暖房)のメモリに合わせておきます。

 

このタイプの暖房の場合、古くなってきたりすると錆などで配管の中の一部がくっついてしまい、配管の中の暑いお湯が右側に見える暖房機に入らない時があります。

 

その時は、赤丸で印のある部分をハンマーで軽く叩くと温かくなることがあります。

 

 

左上の写真の手前の部分は、温かさを調節する大きなつまみですが、このつまみはその元の部分のネジを緩めると外すことが出来ます。

 

外すと右の写真のようになります。赤い矢印の先、直径1mm程度の金属の突起物が中央に見えますが、この部分が前後に動くことによって温水が右側の暖房体に流れます。

 

この部分が錆等でくっついてしまうので、ハンマーで叩くことによって再び動くようになるのです。ハンマーで叩くよりも、このようにつまみを一度外し、中央部分をペンチなどでつまんで前後に動かす方法はより良い方法です。

 

もう一つ頻繁に起こる暖房が温かくならない理由が、暖房体に空気がたまってしまっている時です。空気がたまっているので、温水が十分に行き渡りません。

 

それを確かめる方法は、普通、調節つまみとは反対側にあるネジを差し込む部分に専用ネジ(Entluftungsschluessel)を合わせて左に回します。

 

すぐにお湯が出てくれば空気はたまっていませんが、もし空気がたまっていると「シュー」という音が出て空気が出てきます。

 

空気が出なくなってお湯が出始めれば空気抜きが終了したことになります。専用ネジは、リフォームセンターで売っていますし、大きなスーパーなら扱っていることもあります。

 

他にも、ボイラーや各部屋の暖房体、そしてそれらをつなぐパイプの部分全体のお湯の量が不足している場合もあります。ボイラーは、各アパートの浴室やキッチンにある場合や、地下に大きなボイラーがある場合があります。

 

ボイラーには水量計が付いていて、普通は2Bar 以上が正常でグリーン色、それ以下が黄色や赤色で水不足を意味しています。

 

各アパート内の浴室やキッチンにボイラーがある場合は、水道の蛇口が近くにあるので、ボイラーと水道をホースでつなげて水量計がグリーンを示すまで水を補給します。ボイラーが地下にある場合は普通、大家や管理人、または業者がその作業を行います。

 

また、カーテンなどが暖房体を覆ってしまっている場合は、暖房効果がかなり下がってしまいますので、暖房体をカーテンから見えるようにカーテンから出してください。